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鞄いたがき こぼれ話

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  • 2009
  • 05/25
  • 6:39AM

ドイツ旅行

日が長くなるこの季節のいい時期に、私の両親と伯父夫妻にドイツ国内を案内する大役を仰せつかり、フランクフルトを出発してロマンティック街道を経てローテンブルグ―フュッセン―ミュンヘンと回り、只今ドイツのケルンに滞在中です。明日は12時間に及ぶライン川下りに初挑戦します。いづれドイツ旅行記にしてご紹介できればいいなと思っていますので楽しみにしていてください。私は結婚を機にドイツに住み始め、時間のたつのは速いものでもう16年になります。今は仕事の関係で赤平―東京―ドイツを行ったり来たりの渡り鳥生活をしていますが、ドイツを含めヨーロッパは革製品はもちろん革や金具、ミシン等々関係する産業が地域に根付いていますので、色々と参考になることが多く、勉強にもなります。今回の旅行を機会に、少しずつ私が体感するドイツについてもご紹介できるように心がけていきたいと思います。ちなみにこちらはまだ24日日曜日の夜、サマータイムで日本と7時間の時差があります。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 05/17
  • 3:58PM

商品開発

「いたがき」の商品開発の基本は発案者と作り手の間にプロとして対等な意見交換が行われること、素材を第一優先に考えること、使いやすく丈夫で長持ちする構造であることです。今の時代、何故かデザイナーがもてはやされてしまい、作り手は陰の存在になってしまうことが多いのですが、商品開発はデザイナーの発するすぐれた感覚を、作り手が熟練した技術を駆使してものとして表現する共同作業で、そこに素材に対する知識やお互いに対する畏敬の念を共有する、このバランスがとても大事になります。見た目の面白さや遊び心で商品を開発することが先ではなくて、開発する元には生活に根付いた理由があるべきで、余った革を有効利用することが目的の商品であったり、一時でも若いスタッフの腕をならしスキルアップさせることが目的であったり、若い世代に革を知るきっかけになるを商品であったり…そういう経験を年代を経て時間をかけて積んで行く過程の中で熟練した技や知識を身につけ、集大成としてその人にしかできない個性あふれる逸品が生まれるものだと思います。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 05/09
  • 10:03PM

母の日

明日はお母さんへの日頃の感謝の気持ちを身をもって示しましょう!という年に一度の母の日、なぜ5月第2週目の日曜日なのか?わかりませんが、母の日はかなり国際的規模で認知されています。私の母は父に連添って今まで苦楽を共にしてきた、父にしてみるとこの世の中で誰よりもかけがえのない一番なくてはならない存在。。。私にとって母はとても頼りになる人であり、誰よりも厳しい人でもある。 最近少しお年を召したせいか対等に話をしても会話が自然に成り立つようになりましたが、母の口から「それでいい…」なんてことはあまり聞いたことはなくて、「人生はこういうもんだ…こうあるべきだ…」と諭されることがほとんどで、母の言うことが本当に理解できるまでに何年もかかることに気づいて久しい私です。いたがきの中でも現役 人事部長役でもあり、私のコーチ役でもあり、社長が地球なら、母は太陽かもしれないと思わせる枠にとらわれない天性の資質がある人、いつまでも元気で明るい太陽でいてほしい母には心から感謝の気持ちとエールを送りたい。 お母さん ありがとう!そしてこれからもよろしく!

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 05/02
  • 1:14PM

熟練職人たち

鞍ショルダーをデザインされた長井先生、鞄職人を貫いた清水先生と当時は会長職をしていた父と3人、新製品開発のために2~3週間合宿のように集中して仕事をしていただくことがありました。キャリアの長い人たちですから、ツーカーの中、おのずから役割は決まっていてリズムに乗ると、面白いように仕事が進んでく、じゃーちょっと一休みしてドライブにでも行こうか!とふらっと出かけてみたり… 印象深いのは、決まるまでは喧々ごうごうと意見が交わされていると思うと、鞄の制作に取り掛かるや否や清水先生と父が交わす言葉がガラッと礼儀正しくなり、真剣な面持ちになることでした。こと仕事に対してとても清らかでけじめがあって、傍に身を置くものまで姿勢が正される空気になりました。一生をかけて一つの仕事を貫いてきて、知った者同士の3人が集まって、好き勝手に仕事をしていい物が仕上がっていく、経験した人でなければ分からない極上で格別な時間になったことと思います。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 05/01
  • 11:21AM

2009年5月

5月半ば…お出迎えの小さな黄色いチューリップです。
木々の芽もほころび、白樺には若々しい緑の葉っぱが揺れて、
ガーデンエコファクトリーを囲む植物たちの季節がやってきました。

2009年5月

投稿者:企画部

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  • 2009
  • 04/25
  • 8:20PM

鞍ショルダー

ご存じの方は多いと思いますが、いたがきの鞍ショルダーは創業第1作目の製品で、出来上がるまでに1年半の時間がかかっています。社長とお付き合いの長い六本木に在住の長井先生がデザインされ、いかに馬の鞍らしさを鞄に表現できるかアイデアを振り絞るのに必要な時間だったのだと思います。私も数年前、鞍ショルダーを手裁ちをして作ったことがありますが、見てもすごい、持ってもすごい、作ってみてなおさらすごくて、その完成度の高さには脱帽しました。表になるパーツ、目に触れることさえないパーツ、革を無駄なく使えるようにとても多くのパーツから成り立っています。かぶせ上の鞍らしい曲線もさることながら、この鞄の決め手は最後に手縫いで止めるショルダー根革!です。清水先生が「英ちゃん、あんたじゃなけりゃ誰もこんなことはしないよ…」と言っていたように、鞄が完成したあと最後の肝心なパーツを手縫いする、そんな手間のかかることをするのは今も昔も父ぐらいしかいないのかもしれません。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/18
  • 7:16PM

清水先生

清水先生はお父様も鞄屋でその二代目、戦後いち早くミシンを導入されたお家の方で、ミシンの押えやちょっとした部品は自分で作り、道具はいつもきれいに手入れをしてお持ちでした。父とは長い付き合いのある方でしたが、私が鞄職人としての清水先生にお会いしたのは1998年、E915の鞍ショルダー小の制作をお手伝いいただきました。1+1が2になる、とても堅実な仕事をされる職人で、自分が関わったら最後まで面倒を見る姿勢が強く印象に残っています。コバ漉き機の部品を勧められ、父に伺いを立てるとシーさん(先生の愛称)が言うなら買っとけば…と、2人とも何にどう使うか?は言ってくれず…、でも勧められるがまま購入して、色々と試して、その部品を自分なりに駆使して作った鞄を見せたら、「いいんじゃない!…」と一言。お酒を飲んだら楽しいおしゃべりが弾みましたが、仕事では口数の少ない方でした。でもその部品のお陰でいたがきの製品の品質はグンっとアップしたと思います。早いもので先生が亡くなってから3度目の春になりますが、今も口数少ない先生の時に厳しかった言葉をハッと思い出し、叱咤激励されている気がしています。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/12
  • 8:43AM

さむらいジャパン

さむらいジャッパンの活躍が記憶に新しいところですが…  この春は紳士鞄や小物のご要望を多くいただきました。いたがきの鞄やタンニンなめしの革自体はどちらかというと男性に好まれるものですが、同じ鞄を3代目、5代目と言って購入される方が特に男性のお客様に多くいらっしゃいます。何かが欲しいとなると何度もお店にお越しいただいたり、いろいろなお店を探されたり、男性はとても根気強く熱心です。ゆっくり品定めをして、一度手にしたらずっーとご愛用される、また大事にきれいにお使いです。20年近く使ったお財布を修理してほしい、「この財布は人生を共にした相棒のようなもの、お払い箱にはしたくない!」とおっしゃる方にお会いして、その方の思いの深さにただただ驚いたことがあります。女の私にはわからないなーと恥ずかしい思いでした。男性向けのアイテムが少ないので申し訳ないかぎりですが、今社長のもとでしごかれている職人の卵たちと共に、男性がさりげなく素敵に見える使い勝手のよい鞄を世に送り出していきたいと思います。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/04
  • 9:30PM

名入れサービス

いたがきではご購入いただいた品物に、ご希望に応じて名入れのサービスを行っています。版押しのスペースがあるほとんどの小物はお名前やイニシャルをお入れすることができます。鞄には控えめに名入れをした革タグをつけるようにしています。限りなく素仕上げに近いタンニンなめしの革は厚みがあり、硬さもあるのでお名前が革の表面にくっきりときれいに焼けて入ります。華文字のアルファベットなので、重厚感もあり、ご自分の名前が入っていることで嬉しさもひとしおのようでとても喜んでいただいています。この版押しの機械は社長の板垣英三が自らの発想で制作会社と一緒に開発したもので、ゴルフボールの名入れからヒントを得たようです。当時はあまり馴染みのなかったタンニンなめしの革の良さを、少しでも多くの方々に知っていただくきっかけになればという思いが込められています。http://www.itagaki.co.jp/products/name.html

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/01
  • 1:15PM

2009年4月

北海道にも春がやって来ました。
雪がすっかり溶けた地面から、ふきのとうが顔を出しています。
季節を彩る小さな自然に囲まれて日々過ごしていますが
春は特にうれしい季節です。

2009年4月

投稿者:企画部

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