鞄いたがき こぼれ話

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  • 2009
  • 04/25
  • 8:20PM

鞍ショルダー

ご存じの方は多いと思いますが、いたがきの鞍ショルダーは創業第1作目の製品で、出来上がるまでに1年半の時間がかかっています。社長とお付き合いの長い六本木に在住の長井先生がデザインされ、いかに馬の鞍らしさを鞄に表現できるかアイデアを振り絞るのに必要な時間だったのだと思います。私も数年前、鞍ショルダーを手裁ちをして作ったことがありますが、見てもすごい、持ってもすごい、作ってみてなおさらすごくて、その完成度の高さには脱帽しました。表になるパーツ、目に触れることさえないパーツ、革を無駄なく使えるようにとても多くのパーツから成り立っています。かぶせ上の鞍らしい曲線もさることながら、この鞄の決め手は最後に手縫いで止めるショルダー根革!です。清水先生が「英ちゃん、あんたじゃなけりゃ誰もこんなことはしないよ…」と言っていたように、鞄が完成したあと最後の肝心なパーツを手縫いする、そんな手間のかかることをするのは今も昔も父ぐらいしかいないのかもしれません。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/18
  • 7:16PM

清水先生

清水先生はお父様も鞄屋でその二代目、戦後いち早くミシンを導入されたお家の方で、ミシンの押えやちょっとした部品は自分で作り、道具はいつもきれいに手入れをしてお持ちでした。父とは長い付き合いのある方でしたが、私が鞄職人としての清水先生にお会いしたのは1998年、E915の鞍ショルダー小の制作をお手伝いいただきました。1+1が2になる、とても堅実な仕事をされる職人で、自分が関わったら最後まで面倒を見る姿勢が強く印象に残っています。コバ漉き機の部品を勧められ、父に伺いを立てるとシーさん(先生の愛称)が言うなら買っとけば…と、2人とも何にどう使うか?は言ってくれず…、でも勧められるがまま購入して、色々と試して、その部品を自分なりに駆使して作った鞄を見せたら、「いいんじゃない!…」と一言。お酒を飲んだら楽しいおしゃべりが弾みましたが、仕事では口数の少ない方でした。でもその部品のお陰でいたがきの製品の品質はグンっとアップしたと思います。早いもので先生が亡くなってから3度目の春になりますが、今も口数少ない先生の時に厳しかった言葉をハッと思い出し、叱咤激励されている気がしています。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/12
  • 8:43AM

さむらいジャパン

さむらいジャッパンの活躍が記憶に新しいところですが…  この春は紳士鞄や小物のご要望を多くいただきました。いたがきの鞄やタンニンなめしの革自体はどちらかというと男性に好まれるものですが、同じ鞄を3代目、5代目と言って購入される方が特に男性のお客様に多くいらっしゃいます。何かが欲しいとなると何度もお店にお越しいただいたり、いろいろなお店を探されたり、男性はとても根気強く熱心です。ゆっくり品定めをして、一度手にしたらずっーとご愛用される、また大事にきれいにお使いです。20年近く使ったお財布を修理してほしい、「この財布は人生を共にした相棒のようなもの、お払い箱にはしたくない!」とおっしゃる方にお会いして、その方の思いの深さにただただ驚いたことがあります。女の私にはわからないなーと恥ずかしい思いでした。男性向けのアイテムが少ないので申し訳ないかぎりですが、今社長のもとでしごかれている職人の卵たちと共に、男性がさりげなく素敵に見える使い勝手のよい鞄を世に送り出していきたいと思います。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/04
  • 9:30PM

名入れサービス

いたがきではご購入いただいた品物に、ご希望に応じて名入れのサービスを行っています。版押しのスペースがあるほとんどの小物はお名前やイニシャルをお入れすることができます。鞄には控えめに名入れをした革タグをつけるようにしています。限りなく素仕上げに近いタンニンなめしの革は厚みがあり、硬さもあるのでお名前が革の表面にくっきりときれいに焼けて入ります。華文字のアルファベットなので、重厚感もあり、ご自分の名前が入っていることで嬉しさもひとしおのようでとても喜んでいただいています。この版押しの機械は社長の板垣英三が自らの発想で制作会社と一緒に開発したもので、ゴルフボールの名入れからヒントを得たようです。当時はあまり馴染みのなかったタンニンなめしの革の良さを、少しでも多くの方々に知っていただくきっかけになればという思いが込められています。http://www.itagaki.co.jp/products/name.html

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 04/01
  • 1:15PM

2009年4月

北海道にも春がやって来ました。
雪がすっかり溶けた地面から、ふきのとうが顔を出しています。
季節を彩る小さな自然に囲まれて日々過ごしていますが
春は特にうれしい季節です。

2009年4月

投稿者:企画部

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  • 2009
  • 03/28
  • 8:47AM

イベント販売

いたがきは作った鞄をできるだけ作った人間が販売する、作り手と使う方が直接対話できる関係を理想としています。そうすることによって大量生産になることを防ぎ、心を込めて作ることができる適量を知ることができる、そして使う方の要望や世の中のニーズを自らが新鮮に感じることで、素直に物作りに反映させていくことができると考えています。全国各地で行っているイベント販売はその考えのもとになっています。

今、私は仙台にいます。すごい職人さんたちが一堂に会する仙台藤崎さんの職人展に出展させていただいています。今日と明日は弊社社長の応援をもらい、2日間久しぶりに一緒に販売にあたります。お近くにお住まいの方、お時間がありましたらご愛用の鞄を持ってぜひお越しください。板垣英三があなたの鞄をお手入れいたします。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 03/21
  • 8:13PM

タンニンなめしの革

「いたがき」が使い続けているタンニンなめしの革を知るには、使って馴染んでいくその過程を実感するのが一番です。タンニンなめしというのは古来からのなめし方法で、馬の鞍や自転車のサドル、靴の底などは典型的なタンニンなめしの厚くて硬い革で作られています。革は本来硬いもの、使って触れて手入れをしていくうちにだんだん馴染んで柔らかくなるその過程は人の人生とも重なるように思います。長く使っていくうちに、長く付き合っていくうちになくてはならない人、なくてはならないものになり、その良さはかけがえのないものにかわっていきます。「いたがき」の赤平本店に昨年、ご寄贈いただいた27年前の創業当時に父と母で手がけた鞄が展示されています。大事に使っていていただいたのでしょう、過ぎ去った時間を感じさせないほど損傷もなくいい状態で保管されています。必見の価値ある素晴らしい鞄です。寄贈してくださった方のお気持ちに恥じないようにいつも励みにしていきたいと思っています。改めましてありがとうございます。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 03/14
  • 3:24PM

トートバッグの誕生

桜前線は福岡のあたりと聞きました。3月半ばになり少しずつ春を感じるこの頃でしょうか? いたがきでは「新生活フェア」と称してこの時期、ビジネス鞄を紹介していますが、その中のひとつ「トートバッグ」誕生のいきさつをご紹介します。今では多くの男性にもご利用いただいていますが、当初主婦の方々から女性雑誌が入る、ちょっとよそ行きのバッグがあったらいい…というご要望がきっかけでした。普段着のトートバッグは便利だけど中が見えちゃうのも困る、そんな話も参考に当時流行のnonnoやananの雑誌が入るサイズ、まちは主婦の方用に広めにとり、決め手はフタを付けることにして初めて自分で試作をしてみました。ハンドルの取り付け位置は、革に負担がかからない、自然な持ちやすい角度にして、同世代の妹から小さくても外にポケットは付けたほうが良いとアドバイスをもらい、この小さなポケットは付けて大正解!そして1992年の秋にデビューしました。それから17年間、今でも幅広く多くの方にご愛用いただきとても嬉しく思っています。お買い物や一泊ぐらいの旅行、A4サイズの書類も入るのでお仕事にも重宝です。   http://www.itagaki.co.jp/products/tote.html

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 03/08
  • 6:01AM

鞄のいたがき

一昨年ようやくロゴというものを作りました。「鞄 いたがき」という響きはとても懐かしいもので、創業して5年目ぐらいに、北海道赤平の国道38号線を通る人たちに何屋か問われることが多くなり、私の高校時代の恩師で滝川在住の書道家 足利晃洋先生に無心して、得意の隷書で「鞄」という文字を書いていただき、その文字を大きく看板にして国道沿いに立てました。それでようやく鞄屋だとわかっていただけるようになりました。この文字には当時の昔懐かし深い思い出があるのです。ロゴマークというのはどんな会社か一目でわかるためのものだということで決めるときにはたいへん試行錯誤しました。社員全員も巻き添えにして意見を募りました。ドイツ人である私の夫の家族や友人にも相談したところ、漢字はもしかするとマーク以上にマークの役割を果たすよ! いつかこの漢字を見れば鞄屋だとinternationalになる日が来ることを祈るよ!と皆で乾杯までしてもらい、何だか色々と長ーい道のりを経てこのロゴマークに辿り着きました。麻布十番店の入り口の外壁に付いている銅板のプレートの鞄という文字はオリジナルで20年前に制作したものです。

投稿者:板垣 江美

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  • 2009
  • 03/01
  • 11:34PM

クラシック音楽

毎週末にブログを更新するのを目標にしていますが、今日はだいぶ遅い時間になってしまいました。今日は社長、板垣英三の最近の言葉を紹介します。いたがきの鞄は音楽に例えると「クラシック音楽」だという話を最近事あるごとにしています。今になって作るところが少なくなってしまったのでいたがきの鞄をもの珍しく感じる人はが多いかもしれませんが、社長が若いころ、丁稚奉公をしていたころは誰でも当たり前に作っていた技法のようです。クラシック音楽は当時まだエンジンで走る車がなくて馬がエンジンの代わりで馬車で移動していた頃に生まれた音楽で、風の音や小鳥のさえずり、小川のせせらぎなどの自然界の動きをを楽器の音色を駆使して素晴らしいメロディに仕立てています。 車で走るのと馬車を走らせる違いは動力で縫うミシンと手縫いの違いによく似ています。 クラシック音楽には心を洗い流してくれるシャワー効果があるように思いますが、「いたがき」のタンニンなめしの鞄にも昔懐かしいたたずまいと頑丈で壊しても壊れない強さがあり、働く人のなくてはならない持ち物であり続けたいと思います。

投稿者:板垣 江美

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