2023年10月2日「創業記念日に寄せて」

日頃からいたがきをご愛顧いただき誠にありがとうございます。

今年も変わらずに41年目の創業日を迎えることができてホッとしています。これもひとえに皆様のご支援によるものと深く感謝しております

 

いつも近くにいて、発想豊かに楽しそうに無理難題を呈していた、父であり創業者の板垣英三がいなくなって早4年となってしまったことに、「光陰矢の如し」を実感しています。いなくなって初めてその人の存在の大きさを感じることはこの世の常なのかもしれませんが、時間を追うごとに強くなる惜別の思いが今のいたがきの原動力になっているようにも思います。様々な出来事や課題に向かい合うたび、現場のスタッフと共にチームワークで取り組みますが、同時に父がここにいたらきっとこう言うであろう、きっと悔しがっているだろう、きっと喜んでくれているだろうと、創業者への想いを巡らすことも習慣になっています。

 

今年のミラノの素材展には、春・秋ともに私の娘と訪問してきました。このイタリアの素材展だけは何故か、父と一緒に訪問することはありませんでした。もし一緒に行っていたら、たくさんの質問を訳さなくてはならなくて大変な思いをしていただろうと思います。今では成長して流暢に英語をこなす父の孫たちが、私と一緒に父の意を背負って訪問してくれていることに、喜ぶ父の顔が目に浮かんで、家族として幸せを感じていますが、世代というのはそのように自然に繋がれていくものなのかと、過去からの時の流れを感じる貴重な時間になっています。

 

若い頃に父に背中を押されて、乏しい英語力で日本を飛び出して、自信一つないまま、ただ出来ることを必死にしてきただけでしたが、そんな私が家族を持ち、共に成長して一つのチームとなって、掛け算式に可能性が広がっているように思います。これからのいたがきがどのように成長していくのかは未知なことですが、一つだけ確かなことは、創業者の想いをできる限り後世に伝えていくことが私の役割だということです。いたがきに携わる全ての人とこの想いを共有し、お客様へもお伝えしていきたいと思います。まずは創業半世紀を目指して邁進して参ります。今後とも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

                          株式会社 いたがき

                          代表取締役会長 板垣江美

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