ボストンバッグは旅の必需品。十人十色の旅支度をし、十人十色の思い出を持ち帰ります。
いたがきにもまた、革という素材に出会う「旅」がありました。旅先は、革と共に生きる文化を持つヨーロッパ。ボストンバッグの帰路には、行きの道には想像もしなかった発見や感動、多くの人やモノとの出会いが。
素材調達という「旅」の軌跡を今、振り返ります。
ボストンバッグは旅の必需品。十人十色の旅支度をし、十人十色の思い出を持ち帰ります。いたがきにもまた、革という素材に出会う「旅」がありました。旅先は、革と共に生きる文化を持つヨーロッパ。ボストンバッグの帰路には、行きの道には想像もしなかった発見や感動、多くの人やモノとの出会いが。素材調達という「旅」の軌跡を今、振り返ります。
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いたがきにもまた、革という素材に出会う「旅」がありました。旅先は、革と共に生きる文化を持つヨーロッパ。ボストンバッグの帰路には、行きの道には想像もしなかった発見や感動、多くの人やモノとの出会いが。
素材調達という「旅」の軌跡を今、振り返ります。
「この革で鞄を作りたい」そう強く感動したルガトー革。板垣江美と夫グナが革製品の工房「Emi Design」をドイツに構えたのが1997年のこと。旧東ドイツ領の地元で誕生した企業としてローカル新聞やタウン誌、地方のTV局で紹介されることがありました。ある日、「孫娘を雇ってくれないか」と訪ねてきたのは高齢のドイツ人男性。当時、ミュンヘンの職業学校で革製品の製造を学んでいた耳の不自由な女の子の祖父でした。
彼女の職業学校を訪ねる機会があり、学校の先生との会話でふと耳にした革の仕入れ先。その会話がベルギーの老舗タンナー「タンナリー・マズア社」の存在を知るきっかけになったのです。早速、住所や名前を教えてもらいコンタクトを取ってみると、マズア社はいたがきの訪問を好意的に受け入れてくれました。
訪れたマズア社のショールーム。そこに展示されていた素材こそ、革の宝石と呼ばれるルガトー革でした。その素晴らしい存在感と質感に、一目で感動。今では「ルガトー革」はもちろん、同じくマズア社製の「ブラスコット革」もいたがきの鞄づくりに欠かせない素材となっています。
春と秋の年2回開かれる世界最大級の見本市「リニアペッレ」。何千社という出店業者の豊富な種類の革が展示され、革が洪水のように迫ってくるかのような光景に、初めは圧倒されてしまいます。
膨大な数の革の中から質の良い素材を求めるには、経験に裏付けされた見極める目、研ぎ澄まされた感覚が必要。何度か訪問しているうちに雰囲気にも慣れ、足と時間を使いながら会場内を見て回っていると、稀に魅力的な素材に出会えることがあります。
これまで調達した革からドイツ革のトートバッグが、イタリアの亜麻素材を使ったリュックサックも誕生しています。革の本場であり、歴史があるヨーロッパ。革の持つ個性や質感を生かしてなめされた仕上がりには、想像以上の魅力があります。
今年2月には、コロナ渦の2年をおいて会場を訪問。コロナ渦にあっても変わらないタンナーの姿勢に感銘を受け、懐かしい再会を喜び合うことが出来ました。
たとえば、農家さんが革のトートバッグに野菜を直で入れて使っていたり、小さな子どもでも革靴を履いて遊んでいたり。ヨーロッパの人たちにとって革は自然の素材であり、生活の色々な場面で登場する身近な存在。キズや色落ちがあっても当たり前と言う感覚です。
しかし、日本では海外ブランドの影響もあり、革は極上の素材としての感覚が強いため、革本来の表情や質感を生かした仕上げよりも、均一感のある表面の濃い仕上げが求められるのです。
豊かな表情や個性を生かした革、歴史あるヨーロッパならではの素材を日本にも。板垣江美が1993年にドイツに嫁いだのを機に、ヨーロッパでの素材調達の道が大きく広がりました。全ては手探りの状態からのスタートでしたが、夫の協力や周囲の人々にも助けられ、諦めずに続けてきたことで、導かれるように多くの素材やヒントと出会うことができたのです。
その素材調達の旅も今、継承期を迎えています。次の世代へとバトンが渡りつつあり、板垣江美の娘・貴美子や若手スタッフがこれからの素材調達の舵取りを担っていくことになります。
最近では、見本市で調達したポルトガルでなめされている質感の良いソフトタンニン革で新たなアイテムを開発中。素材調達の旅路は決して途切れることはなく、これからも「ものづくりの旅」として続いていきます。
パカッと大きく前面が開き、取りたい荷物がすぐ取り出せる。
このボストンバッグの誕生は35年前にさかのぼり、修理事例を参考に改良を重ね、ご愛用者の要望を受けて、機内持ち込みを可能にリサイズしたのがM507Sです。
見やすさ、収納しやすさ、取り出しやすさがポイントのボストンバッグ。オープンファスナーで前面が大きく開く工夫が、快適な旅のお供の秘密です。計画した旅程に沿って荷物を詰めることができ、滞在時でも「奥に詰めた荷物を入れ替えなきゃ」なんて必要もありません。荷物の整理整頓に使っていた時間を効率的に使えて、旅をもっと楽しむゆとりまで。
その形状や機能性から「こんなボストンバッグ見たことない」「ゴルフにも最適」など、ご愛用者の方からの評価も高いアイテムです。
最近では、キャスター付きのスーツケースの需要が拡大している裏で、1週間にも満たないビジネス利用で一回り大きいハンドルタイプのボストンバッグにもニーズが多く、より大きなサイズのボストンバッグM507Lの開発にも着手中。完成をお楽しみに。
ご夫婦でいたがき製品をご愛用されている梅本浩一様・佳代子様。京都御池店を中心にご愛顧いただいています。今回はご夫婦それぞれのお気に入りアイテムをご持参いただきお話を伺いました。
ー いたがきとの初めての出会いは?
佳代子様:まだ京都にお店ができる前にひらかれた大阪での催事が初めて。新しい革のリュックが欲しくてネットカタログを見て「これだ!」と思い、催事を知るとすぐに見に行ってリュックを購入。もともと職人が手掛けるものや革製品が好きで、今では同じいたがき製品を持っている人を見かけると嬉しくなります。
浩一様:妻にいたがき製品をすすめられ、革の鞄を初めて使うきっかけに。実際に使ってみると、しっかり作られたものはメンテナンスをしてきちんと使えば壊れないと実感。いたみ方も経年変化に沿ったごく自然なものだと感じています。
ー トートバッグはどちらが購入?
浩一様:2012年に三条店で妻が購入し、毎日の通勤に良さそうと譲ってもらいました。プライベートでもカメラバッグとして大活躍。毎日使っていたので滑り止め部分がくたびれてきましたが、交換してしまうと革の質感が変わるので変えたくないと思うほど気に入っています。
ー ウエストポーチのお気に入りポイントは?
浩一様:デザインと大きすぎない好みのサイズ感。必要な小物が全部入るので重宝しています。出張の時でも、大きなカバンにそのまま入れておいたり、旅行の時でも食事や散策に行く際にそれだけ持ち出せるのも使いやすいです。
ー リュックサックは使ってどのくらい?
佳代子様:もう12年以上使っていますが、お手入れをしっかりすると艶感も素晴らしいのでいまだに現役です。ポケットがたくさんあって、小物がリュックの中で迷子にならないところがいいですね。他にもリュックは持っていますが、こればかり使っています。
ー お手入れなど気を付けていることは?
浩一様:当初から革の保湿を大切に考えてお手入れは欠かさず、雨にも気をつけています。季節を考えて年に2回は全部出して、大掛かりに一斉お手入れ。革が蘇るのがよくわかるので、お手入れする時間も楽しいです。
毎日使って10年以上経った鞄も非常にきれいで、愛情を持って育ててくださっているのが伝わってきました。ありがとうございました。
全国で人気を博す北海道生まれの「クリエイティブオフィスキュー」は今年創業30周年を迎えられ、オフィスキューファンクラブ会員限定商品としての「30周年オリジナル刻印入りグッズ」をいたがきが製作担当いたしました。
きっかけは、所属タレントで創業者の北海道赤平市出身、在住の鈴井貴之さんが今年還暦のお年との事で、鈴井さんへのお祝いの赤、赤平の赤といたがきの赤を掛け合わせて、とても光栄なコラボレーション企画をご提案いただきました。
こちらの商品は、オフィスキューファンクラブ会員限定商品として「クリエイティブオフィスキュー」の公式サイトで3月に予約申込受付が行われ、ご注文された会員様に7月に届けられる予定です。お名入れのサービスはいたがき直営店で承ります。
30周年記念企画として、このような機会をいただきましたことに、心より感謝申し上げます。創業30周年、誠におめでとうございます。
作り手と使い手を繋ぐ店舗として
関東唯一の直営店舗である京王プラザホテル新宿店は、おかげ様で本年3月に10周年を迎えることができました。10周年フェア期間には多くの方にご利用いただきまして、誠にありがとうございました。
5月に北海道より職人を招いて開催した「ものづくり教室」は、大好評で、ご参加の皆様にお楽しみいただきました。10月の創業祭には再び職人が入店して、「お手入れ修理相談会」を開催する予定です。直接作り手と触れ合う企画を通して、タンニンなめしの良さや革との付き合い方など、分かり易い情報発信に努めてまいりますので、今後とも京王プラザホテル新宿店をお気軽にご利用ください。
また今年創業40周年を記念し、いたがき直営店では毎月4日14日24日の4の付く日に「Wポイントデー」を開催していますので、どうぞこの機会をお見逃しなく。皆様のお越しをスタッフ一同、心よりお待ち申し上げています。
160-8330
東京都新宿区西新宿2丁目2番1号京王プラザホテル新宿 南館ロビー階
keio-shinjyuku@itagaki.co.jp
京都御池店12周年記念フェア
おかげ様でいたがき京都御池店は8月末に開店12年目を迎えます。12周年記念フェアには鞍シリーズより、「B930鞍ウエストポーチ/2way」がルガトー革で登場します。
ベルギーの老舗タンナーで最高級の北欧の原皮から生み出される特別な革は、気品あふれる色合いと美しい艶が特徴。ショルダーバッグにもなる2way仕様で男女ともお使い頂けます。鞍ハンディウォレットやシンプル束入れ、京都らしい西陣織“金襴”とコラボした馬蹄ドル入れもボルドー・モスグリーンで同時販売します。希少な“革の宝石”ルガトー革の京都限定品にどうぞご期待ください。
またフェア期間に職人による本格的な「お手入れ講習会」も予定。正しいお手入れや革の知識を一から学んで頂ける機会ですので、是非ご参加ください。
京都御池店12周年記念フェア 8月27日(土)~9月11日(日)開催
詳しい情報は今後HPやSNSでも順次お知らせします。
604-0825
京都府京都市中京区御池通堺町西入御所八幡町233Mezzo御池 1F・2F
kyoto@itagaki.co.jp
創業40周年特集の第2弾テーマは、ボストンバッグから回想する素材調達の旅。この旅からこれまで多くの出会いと発見を経て、さまざまな製品の誕生につながりました。次回の特集もどうぞお楽しみに。