- Entry at
- 2009
- 09/19
- 9:38AM
学校訪問
9月に入り、赤平在住の若い人材を求めて市内の中学校、高校を訪問し、進路指導の先生とお話をする機会をいただきました。以前このブログでもご紹介したように、特に手に職をつける仕事の場合、考えるより先に繰り返し繰り返し作業を行うことで基本が習得できますので、頭も身体も柔らかいうちに始めたほうが自然に技術が身に付き、それが次のステップを踏む時の大きな自信にもなります。学校で花が開かないような生徒さんにはもう一つの選択肢として考えていただくことができれば人生の可能性も広がると思います。中学校を卒業して働くというのは今の時代、現実から遠く離れた発想で、ある意味勇気のいる決断だと思いますが、人間にはそれぞれ適性がありますので、その人に合った道を探るきっかけとしてお考えいただけると幸いです。
投稿者:板垣 江美
コメントをありがとうございます
御社の商品を愛用、ブログを興味深く読ませていただいてます。
冒頭から、辛口のコメントを失礼します。今回のタイトルですが、「言うのは簡単、でも行うには…」との感想です。
江美さんのおっっしゃるとおり、社会的に中卒というのはかなり思い切った決断ですよね。そこで意見です。もし、中卒で入社したら、キャリアアップと終身雇用とその人の人生を保障しますか?「絶対に保障します、そして幸せにします!!」といっていただきたいです。
中卒で、企業から放り投げられたら、それこそその人の人生をつぶしかねないです。また、「会社都合で」「その人の資質がありませんでした」の言い逃れは、大卒・高卒採用以上に通用しませんよ!!大卒・高卒のリストラ以上に地域から、社会から詰められますよ。
本当に、中卒で入社を許可するのでしたら、時には厳しく起こるけれども、「中卒で飛び込んできてくれてありがとう!!勇気ある行動です。厳しい仕事ですが、ついてくるのだったら母親のように一生温かく受け入れていくよ、会社と一緒に成長しよう、幸せになろう」ぐらいの面持ちで迎え入れてください。愛情をもって受け入れてください。
大学・高校卒以上にまだまだ繊細で傷つきやすく物足りないとは思いますが、じっくりと成長を見守ってください。(本来は、大卒・高卒に対しても必要なことですが)
本当に中卒を社会的に認められるくらいに成長させたら、本当に「学歴不問」を堂々と訴えられます。学校は関係ない会社・人間を1から育ててくれる会社と熱く訴えられると思います、「世界にひとつだけの会社」に慣れるかもしれません。応援しています!!
サンライズさん、真剣にコメントを書いてくださりありがとうございます。
関心を持っていただく方がいて心強く思います。15歳から働くということを考え始めて2~3年になりますが、この話をするとほとんどの人に難しい、無理だと言われます。でもこの国で鞄を作り続けるためには人材育成は避けて通れないこと、困難は覚悟の上でまずはできることから始めたいと気持ちを切り替えました。今までも、今でも鞄作りを志して赤平にやってくる20代30代の若者はいますが、夢を追うことと生計を立てていかなければならない現実の壁と過ぎ去っていく時間の速さにぶつかり、皆苦しみます。鞄づくりの仕事の基本は頭より体で覚えるものなので、適性があれば早く始めたほうが得策です。私の家族が住むドイツは15歳から仕事を始めることが当たり前の国で、私の夫も15歳から働き始めた人です。ドイツの事例も参考にしながら、でも実践するのは北海道ですので、郷に入りては郷に従えで、日本の若者が育つ環境を時間をかけて作っていきたいと思います。
これからもぜひ厳しい目でご意見をお願いします。
江美さん、こんばんは!!度々失礼します。返信をさせていただきます。
15歳、中卒から始めるのであれば、今後は、進路指導の段階ではなくもっと早い段階から動いておくと、生徒さんが「いたがきの鞄職人…中卒ででもやってみようかなぁ」となると思います。中3の進路指導の段階でいきなり中卒で働くという提案を持っていっても生徒さんは困惑してしまうでしょうし。(大卒・高卒では1年の頃から動きますよね。それと同じです。)
そのために、今後は、中3ではなく中1から学校をコンタクトをとっていかれるといいと思います。学年集会で「社会とは、職業とは」でプレゼンさせていただいたり、職場体験実習に生徒さんを呼んでみたりなどです。その際は、就職していただくという面持ちで、決しておざなりな、カッコだけのプレゼン、職場体験ではいけないですね。夢と楽しさだけでなく、厳しさ、企業理念やキャリア、リスクについても熱くかたるようでなければ、生徒さんからも学校からも「カッコイイことばっかり言って!!」と相手にされなくなると思います。
〉今でも鞄作りを志して赤平にやってくる20代30代の若者はいますが、夢を追うことと生計を立てていかなければならない現実の壁と過ぎ去っていく時間の速さにぶつかり、皆苦しみます
》職人の世界でも、ある程度は社会との生活水準の融合は必要ではないでしょうか。「職人の世界は別!!」で片付けると、人間のことを考えない企業だと悪評が立つことも考えられると思います。
〉私の家族が住むドイツは15歳から仕事を始めることが当たり前の国で、私の夫も15歳から働き始めた人です。ドイツの事例も参考にしながら、でも実践するのは北海道ですので、郷に入りては郷に従え。
》ドイツは15歳、でも北海道は18~22歳の気がしますが。それでしたら、ドイツと日本のいいところどりをして、職人魂と「いたがき」への就職意識は中学生のうちから持っていただき(職場体験実習や学校でのプレゼンなどで…)、実際の就職は、高卒や大卒でもOKにすれば
職人社会と企業社会、ドイツの社会と日本社会との融合がとれるのではないでしょうか。
職人一直線も素敵なことですが、職人魂と社会性を兼ね備えた人間も必要と思います。
また、中卒の職人魂にこだわり、逆学歴評価(中卒はOKで大卒・高卒は不要)とのレッテルだけは貼らないでくださいね。彼らは彼らなりで良さはありますし、高校・大学と経て職人・文化・芸術の世界に惹かれる人もまたいるわけですし。
でも、本当にいつの日か中卒生え抜きの職人さんが、学校で生徒さんにプレゼンをする。なんてのが叶えられたらいいですね。
サンライズ さん、コメントありがとうございます。
アナログ感覚でものを作る仕事は人が生きていく上で基本だと思います。農業しかり、パン屋、鞄屋、色々ありますが…、家で料理をすることも同じで、今は男の料理が流行りみたいなことを聞きますが、子供が家で台所のお手伝いをすることが流行になってほしいと思います。
子供達にいつか自立して生きるには何が必要かということを伝えきれていない、生きる=働くという感覚が身についていないまま世の中に出てしまう。家族の役割、国(学校)の役割、会社や社会の役割はごった煮状態、すべき時にしないで時間だけはあっという間に過ぎていってしまう。自分のことを考えてみても、親からはいつも言われていましたが、自分で気づいたのは30歳代後半子育て真っ只中の頃でしたから、偉そうにばかりも言えませんが、自分の子供たちにはもっと時間を有意義に使って先を見て生きてほしいと思います。
力のない鞄屋ができることには本当に限りがありますので、糧となるものづくりを通して経験を積んで、若い時から、から威張りではない真の自信をもって生きていってほしいと思います。
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