弊社社長、板垣江美が思うまま感じるままに文字に落とし込んだ過去のブログをご紹介します。我々社員が読み返しても、現在のいたがきの背骨にあたるような言葉が並び、思わず表情がほころんだり、背筋が伸びたり、歴史を感じる。そんな内容が綴られています。

「いたがき こぼれ話」という本ブログのタイトルがぴったりな文章を定期的に皆様にお届けできたら、と思いますのでお時間のある時に読んで頂けたら幸いです。いたがきがものづくりを通じて大事にしているコトやモノが少しでも皆様に届きますように。

【 適正年齢 】

前回の投稿に続き、職について考えてみたいと思います。1950年以前は徒弟制度という基盤の中で、私の父のように15歳から丁稚奉公を始めることができました。今はその時期、学校で勉強することに重きがおかれ、職を考える、職に触れる機会が少なく、先の学校に行くことが目的になってしまっているケースが多いように思いますが、7歳で学ぶことを始め、10歳で学ぶことに慣れ、競争意識も芽生える。個人差はありますが、12歳ぐらいから身体も大人になる準備を始め、15,6歳で思春期を迎える。この思春期という時期は、それまでの家族や親の行動を中心に成り立つ守られた環境から抜け出し、自分の意志や行動を通じて外部の人に触れていく、その中で自己防衛本能に気づいたり、自分自身を見つめるきっかけを得る、自己啓発のスタートラインに立つ大切な時期です。この時期に自分の力で生計を立てることを身体で学ぶことが、バランスよく大人になる準備になると思います。

2009年6月21日 板垣江美