ドイツはエコの国というイメージがあると思いますが、私が思うドイツの究極のエコは「ソーセージ」です。うちの隣人は毎年春に子豚を50€で仕入れて、大きく育てて、11月か1月にと殺してソーセージを作ります。私も数回お手伝いしたことがありますが、家族全員で1日かけて行うその作業自体とても興味深いものです。豚に与える餌も残飯で、ソーセージ作りには何一つ無駄がありません。毛は歯ブラシに、皮は食用ゼラチンとしてお肉や野菜と煮込んで瓶詰めにし、内臓や血もお肉とハーブや塩コショウを加えて色々な種類のソーセージになり、脂肪はラードに、腸もきれいに熱湯消毒をしてソーセージを詰める袋に。毎日餌を与え、豚小屋を清掃し、1頭の豚を家族総出で1日かけてソーセージにして、1頭で一家族が一年間で食べる適量になり、燻製や瓶詰にして保存も利く。一般庶民にとって効果的で効率的で美味しく簡単に食べられる素晴らしい食材、節約家のドイツ人らしい発想だと感心しています。