一昨年ようやくロゴというものを作りました。「鞄 いたがき」という響きはとても懐かしいもので、創業して5年目ぐらいに、北海道赤平の国道38号線を通る人たちに何屋か問われることが多くなり、私の高校時代の恩師で滝川在住の書道家 足利晃洋先生に無心して、得意の隷書で「鞄」という文字を書いていただき、その文字を大きく看板にして国道沿いに立てました。それでようやく鞄屋だとわかっていただけるようになりました。この文字には当時の昔懐かし深い思い出があるのです。ロゴマークというのはどんな会社か一目でわかるためのものだということで決めるときにはたいへん試行錯誤しました。社員全員も巻き添えにして意見を募りました。ドイツ人である私の夫の家族や友人にも相談したところ、漢字はもしかするとマーク以上にマークの役割を果たすよ! いつかこの漢字を見れば鞄屋だとinternationalになる日が来ることを祈るよ!と皆で乾杯までしてもらい、何だか色々と長ーい道のりを経てこのロゴマークに辿り着きました。麻布十番店の入り口の外壁に付いている銅板のプレートの鞄という文字はオリジナルで20年前に制作したものです。