- Entry at
- 2009
- 11/14
- 6:02PM
ものづくり
札幌で開催された「エコデザインアワード」で、建築家であり、家具のデザインもされている中村好文さんに初めてお会いし、講演をお聴きしました。デザイナーというよりものづくりを心から楽しんでいるということが伝わってくる方、便利さのない豊かさがあると言い、自分で創意工夫して意味のあるものを作っていたら自然に環境にやさしいものになったとおっしゃっていました。昭和57年の創業当時、経済至上主義になりつつあった時代に 誰も見向きもしなかった《タンニンなめしの革》をあえて選んだのは、本当にいいものを残したいという父の、作り手としての切望と義務感だったと思います。ものづくりは意味のある、必要なものを生み出すということ、使っていただいて結果としてお役に立ち、満足していただき、人が豊かになることが一番大事なことです。時代を見極め、方向修正できる方々の存在を知ると心が晴れやかになります。でもそういう方に限って人知れずコツコツと地味に生きているように思います。
投稿者:板垣 江美
コメントをありがとうございます
江美さん、こんばんは。今回もメールを読ませていただきました。
「いたがき」創業当時より、経済至上主義になってきていたとのことですが、この体制を肌で感じ取った時、御社ではこれとは逆を目指す際の怖さというものはおありでしたか?
また、今は、ますます経済至上主義、それに加えて、激安商材(商店)が大躍進する価格破壊、手間のかかるものはカットする効率主義社会ですね。これをいかがお感じになられますか?
サンライズさん、
当時は、10年後にバブルがはじけて混沌とするとは誰も思ってはいない、高度経済成長の絶頂期で、先行きに不安のない安定していた時代でした。
そんな中で周囲の反対を押し切って、自分が信じることを貫抜くために独立した父は Boys be ambitious!を地で行ったのだと思います。
今後については変な喩ですが、年末の「紅白歌合戦」と日曜日の「NHKのど自慢」の今と昔をを比べてみて、時代に流されず、地元の方々と大事に守ってきた「のど自慢」のような存在が、人の内面にはこれからますます必要とされるように思います。
いたがきは、人が育つスピード、人が作れる量をバロメーターにして、地味に地道に「のど自慢」のような生き方をしていきたいと思っています。またユニクロやキリン・サントリーのように世界に挑戦していこうとする企業も戦後のSONYやHONDAがそうであったように日本の財産だと思います。
男と女の関係のように、攻める人と守る人がいて社会の中でそのバランスを保つことが大事だと思います。
サンライズさん、こんなんで答えになったでしょうか? 端的な話ではないのでどういう返事をしたらよいか、考えながら書いてみましたが…
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