弊社社長、板垣江美が思うまま感じるままに文字に落とし込んだ過去のブログをご紹介します。我々社員が読み返しても、現在のいたがきの背骨にあたるような言葉が並び、思わず表情がほころんだり、背筋が伸びたり、歴史を感じる。そんな内容が綴られています。

「いたがき こぼれ話」という本ブログのタイトルがぴったりな文章を定期的に皆様にお届けできたら、と思いますのでお時間のある時に読んで頂けたら幸いです。いたがきがものづくりを通じて大事にしているコトやモノが少しでも皆様に届きますように。

【 伝承 】

8月お盆の時期は帰省される方が多いと思います。久しぶりの再会に夜明かしで昔話に花が咲き、初めて耳にする話が飛び出してくることもしばしばではないでしょうか…。私はいたがきの仕事を通して親と語り合う機会がとても多く、今になって、へーと思うような驚く話を聞いては、見つけられなかったパズルがはめられたように思うことがよくあります。自分ひとりで生きている気でいても、どこかに家族から受け継いだものが色濃くあって、自分のルーツを知るとアーなるほどと思えるようになります。どんなにあがいても人生は思うより短く厳しいもの、自分一人ではなく家族みんなで一つの目標に向かって全うしていく気持ちが大事なように思います。いたがきは鞄の会社ですが、創業者である父の考え方をしっかり受け継いで、この仕事に関わる人がまともに生きていける環境をつくっていきたいと思います。企業理念というとおこがましい気がしていますが、やはり掲げるとすると「伝承」という言葉に集約されると思います。

2009年8月16日 板垣江美