浪花屋さんは夏でも2時間待ちは当たり前というほどファンが多い麻布十番で大人気のタイ焼きやさん、昔ながらの1本焼きで薄ーい皮に甘さほどよいあんこがたっぷり入っていて、パリパリして芳ばしい皮とあんこの味は絶妙で、並んで待っても食べたくなる気持ちがよくわかる! 店主の86歳になられる3代目神戸守一さんと息子さんで4代目将守さんに伺ったお話によると、小豆や大豆はやせた土地にも生育する生命力の強い植物で、平原の小豆はお坊ちゃま育ち、傾斜して育ちにくい所で採れた小豆はアクが強くて、そのアクを時間をかけてしっかり抜いて真心を込めて煮ると最上のあんこになると…、小豆は別名「赤いダイヤ」と呼ばれるそうで、守一さんは16歳からこの仕事を始めて赤いダイヤのために尽くした70年間だとおっしゃっていました。私の父と通じる深い思いを感じ、人生というものを考えさせられる貴重な時間でした。浪花屋さんのタイ焼きを食べて北海道十勝の小豆畑とご主人の思いに心を重ねてみてください。