いたがき通信 Web版 Vol.6(2010年春号)

いたがきに関する話題をお届けしている
年3回発行の「いたがき通信」
今回の特集は

です。

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職業還暦60年を迎えて 丁稚奉公ものづくり人との出会い 「15歳で丁稚奉公に飛び込んだ職人の世界」板垣英三 談 その1

疎開で過ごした幼少時代

私は、昭和10年10月2日に横浜市保土ヶ谷で三人兄弟の末っ子として生まれました。幼少時代、物心が付いた頃には戦争が始まり身寄りを頼って疎開をする日々でした。当時は食料は貴重で、着物1枚で米一升と交換できるほどでした。

写真右:昭和16年6歳

鞄職人「八木廉太郎」師匠との出会い
~丁稚奉公による修行時代

当時、和裁をしていた母親から「お前たちも手に職をつけたほうがいいわよ」と言われ、私も将来は床屋か洋裁をやろうと考えていました。たまたま父の弟が東京で靴屋をやっていたので、中学を卒業すると、15歳でその叔父の「東京製靴」へ入社しました。しかし、叔父は「身内だと甘えていかん」と言い、八木廉太郎という宮内庁にも鞄を作っていた職人の鞄製工場に預けられました。昔の師弟制度は、それは厳しくて上下関係もきっちりしていました。師匠とは、ほとんど会話をしたことがなく、仕事は、朝5時から夜中の12時までみっちり仕込まれ、鞄を作るために硬い革と一針一針格闘する毎日でした。休みも毎月1回の15日と決まっていて、そんな中での一番の愉しみは、一日四食のご飯が食べられる事でした。ほとんど口を交わすことの無かった師匠に「お前は早飯だけは職人だな」と言われたことが印象的です。工場では一日7個の鞄を作りましたが、当時は鞄1つで8人を雇えることができるほどの価値がありました。鞄作りの仕事は非常に忙しかったのですが、一度も「苦しい」とか「辛い」と思ったことはなく、鞄を作るのはとても楽しくいい思い出ばかりです。

八木廉太郎師匠のつくる鞄

普段、師匠の仕事をしている姿はほとんど見かけませんでしたが、特別な鞄の注文を受けた時には、わき目もふらずに必死に作っていました。その中でも印象的な鞄は、半玉さん(現在の芸者さん)への贈り物の特別注文で、革は腹子の革で、ダイヤの大きな飾りをあしらい、桐の箱に収めていたものです。現在の価値にすると数千万円もするのではと思います。

八木師匠のもとで革鞄づくりを学んだ後、兄弟で鞄の新会社を設立して、その後は様々な困難を経て、エースへ入社をします。そして、いたがきのある赤平へ移り住むことになるのですが、そのお話は次回とします。乞うご期待。

いいものに出会うきっかけに・・・本物を贈る

いい人に出会い、いいものに触れ、幾多の経験を積んで大人になってゆく私たちですが、 社会に出たばかりは、経験もお金もない、本当にいいものに触れたり、 身につけたりするチャンスも少ないのもこの時期です。

実社会の諸先輩である親御さんや親戚の方々などが、大人になった記念として、これはと思う逸品を贈る。そんな慣習が昔はあったはず・・・

若いころから、小さいものでも本物に触れてその良さを実感することは自分を磨く術にもなります。そんなきっかけになればという思いでこの春、いたがきでは直営店限定の企画になりますが、新社会人になる方々へ応援の気持ちを込めて、いたがき製品を10%offで提供いたします、詳しくは下記をご覧ください。

新社会人応援フェア

この春新社会人になるあなたに限り、 いたがきの製品を10%offで提供いたします。

このフェアをご利用になる場合の条件 あなたが新社会人であることを証明できる書類(免許証等)を店頭でご提示ください。新規の方には顧客登録をお願いいたします。

いたがきでは本物を目指して、一品一品心を込めてものづくりに励んでいます。 微力ながら、ものづくりの基盤を国内に残し、守る努力を続けていきたいと考えています。

直営店のおすすめ品
~京王プラザホテル札幌店~
E758 トートバッグ 大(肩掛けタイプ)

47,250円(税込)

  • 肩掛けショルダー(すべり止め付)、ハンドルが一つに固定できます。
  • 色:キャメル・ブラック・ダークブラウン
  • H300×W350×D130mm・900g
つくるプロから使うプロの方へ 革のお手入れ

革、特にタンニンなめしの革は生きていて再生能力を持っている素晴らしい天然素材です。ところが、最初はキズがつきやすく取扱いには気を遣いますが、長くきれいに使うコツは最初のお手入れにあるということをご存知ですか?
鞄は消耗品で、使うことが目的なので、後生大事に飾っておくものではありません。毎日、TPOに合わせて使って初めて価値があるというもの、肝心なのはお使いになった後のお手入れにあります。特に使い始めて3ヵ月~6ヵ月の間に、頻繁にお手入れをしてあげると革の表面が滑らかになり、目に見えない肉の部分に弾力性がでてきて修正能力を高めます。保護クリームだけでも革を守る効果はありますが、堅く絞った濡れ布きんできれいに拭いて、微量の水分を染み込ませて、革の表面を撫でてあげる。これが基本です。この繰り返しを行っていただければ、革も程よく馴染んでキズもつきにくく、ついてしまったキズも目立たなくなります。また、きれいに長く大事に使うコツは、面倒くさがらずにお手入れすることですので、是非、実感してみてください。

直営店界隈のおすすめスポット「京王プラザホテル札幌店」

1おにぎりのありんこ 駅前西店

30年の歴史を持ち、注文を受けてからその場で握る本格派手作りのおにぎりです。さらに、お好きな具を2種類ミックス(プラス30円)することもできます。道内産野菜がふんだんに入ったとん汁も人気!

  • 住所:札幌市中央区北4条西7丁目1番地
  • TEL:011-261-3010
  • 営業時間:8:00~20:00、日・祝8:00~16:00
  • 定休日:年中無休
  • オフィシャルサイトはこちら

2ラーメン専門三代目月見軒 札幌駅北口店

昭和33年から札幌ラーメンの歴史を刻み続ける老舗。三代目月見軒店長・長野匠氏おすすめの塩ラーメンは、いたがき常連の方に人気の逸品。ぜひ、一度ご賞味ください。

  • 住所:札幌市北区北6条西7丁目5-3
  • TEL:011-727-0607
  • 営業時間:11:00~22:00
    (スープがなくなり次第閉店)
  • 定休日:年中無休
  • オフィシャルサイトはこちら

3ペストリーブティックPoppins(ポピンズ)

京王プラザホテル札幌のパン&ケーキショップはホテルメイドの味が気軽に購入できる人気のスポット。ギフトに最適なアイテムも幅広く取り揃えたブティック感覚のお洒落なお店です。

  • 住所:札幌市中央区北5条西7丁目
    京王プラザホテル札幌 1F
  • TEL:011-271-9204
  • 営業時間:10:00~21:00
  • 定休日:年中無休
  • オフィシャルサイトはこちら

4理容室欧紗麗館(おしゃれかん)かわなか

ホテルのB1にオープンしてこの春で10年。理容師歴44年の川中マスターは大のファイターズ応援団です。いたがきの社長も丸山もお世話になっています。

5北海道大学植物園

札幌駅から徒歩10分、ビルが建ち並ぶ街の中心にある「緑のオアシス」。園内にはライラック並木や高山植物があり、来園者をのどかな雰囲気にさせてくれます。開園時間は4月29日~11月3日。冬期間は温室のみの開館です。

  • 住所:札幌市中央区北3条西8丁目
  • TEL:011-221-0066
  • 営業時間:夏季9:00~ 冬季10:00~
  • 休園日:夏季(月曜日)、冬季(日・祝・年末年始)
  • オフィシャルサイトはこちら