いたがき通信 Web版 Vol.5(2009年秋号)

いたがきに関する話題をお届けしている
年3回発行の「いたがき通信」
今回は《麻布十番店》特集です。

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今も下町気風の残る麻布十番

麻布十番は東京のほぼ中央に位置する港区にあり、一世を風靡した六本木ヒルズへはブラブラ散歩して徒歩12分ぐらいのところにあります。東京駅、品川駅、渋谷駅まではそれぞれ車で10分ぐらい、新宿までは地下鉄で15分ととても便利なところです。

平成12年9月に東京メトロ南北線同年12月に都営大江戸線が開通する前は、いわば陸の孤島で、バスか車でしか行けない不便なところ、聞くところによると当時、経済効果より風情ある街のたたずみを守リ通すために商店街が一致団結して地下鉄建設を阻止したという話で、その堅気な下町気風は今でも健在です。

そんな粋な麻布十番にいたがきが直営店をオープンしたのは今から14年 前、平成7年4月2日、弊社社長の昔からの友人の好意で場所を提供していただいたのがきっかけでした。

掲示板とくつろぎスペース
店内の一角に掲示板があり、北海道や麻布十番の情報を展示しています。隣にある大きめのテーブルはコミュニケーションスペースとして、お茶をしながらお話をしたり、ものづくり講習会の場として活躍しています。

麻布十番店

平成7年4月2日にオープンした麻布十番店、当時は「Leather Craft by Emi」店と称して始まり、現社長と副社長、二人揃っていざ東京へ出陣することになりました。3年間麻布十番に住まいを借りて基盤を作り、その後9年間は東京在住の末娘が店を切り盛りしていた後、2年前平成19年6月に店内改装をして店名も《いたがき 麻布十番店》と改めてリニューアルオープンしました。12坪の明るくこじんまりとした店内には北海道で作られている鞄、小物がところ狭しと並んでいます。

オープン当時、何とか多くの人にタンニンなめしの革の良さを知ってもらいたいという思いで社長自ら開発した版押し機はもちろんなくてはならない存在で、お名前が入ることでお客様の喜びが倍増する瞬間を共有させていただき、そこからまた新しい嬉しい会話が弾むことがよくあります。東京都内、近隣都市、ひいては全国各地から休暇、ビジネス出張の時間を縫ってわざわざお越しくださるお客様も年々増えて、少しずつ麻布十番店の存在が皆様に認知されつつあることを実感しています。

多くの方に足を運んでいただけるお店づくりを目指して試行錯誤の毎日ではありますが、限られたご来店の機会には、折角のお時間を有意義にゆったりとお過ごしいただきたいと思います。期間限定で行っている北海道の季節の特産品プレゼント企画は皆様に好評をいただいているようです。メロンや小豆、今年は北海道限定ビールや黒いダイヤと言われる石炭を似せて作ったニッキ味の塊炭飴などを用意しました。店内の掲示板には、北海道からのホットニュースや麻布十番商店街便りなど掲載して新鮮な情報を発信しています。夏の麻布十番祭りの期間にはものづくり講習会やダーツ大会を行い、ご来店の皆様と楽しい交流を図ることができました。

来年平成22年4月にはお陰様でグランドオープン15周年を迎えます。楽しい企画を用意して皆様のお越しをお待ち申し上げます。ぜひ楽しみにお待ちください。

地下鉄麻布十番駅4番出口からいたがき麻布十番店への道すじ

麻布十番店の年中行事

今年は季節に合わせていろいろなフェアを開催いたしました。来る平成22年も楽しい催しものを準備して皆様のお越しをお待ちしています。 詳しい情報はホームページまたはお電話で03-5439-9895までお問い合わせください。

1月 新年初売り祭り(福袋販売)
2月 レザーエコバッグフェア
3月 新生活フェア
4~5月 母の日フェア
6月 麻布十番店創立記念フェア(北海道旅行抽選会、特注受注会)
7月 お楽しみ会(麻布コインプレゼント企画)
8月 麻布十番祭り(北海道限定品プレゼント企画、ダーツゲーム、ものづくり講習会)
12月 クリスマスフェア
毒蝮さんとスタッフ一同

・・・今年のTOPICS
TBSラジオの取材で毒蝮三大夫さんが麻布十番にお越し下さいました。当日お店には鞄博士、鞍ショルダーのデザイナー長井先生と スタッフの柚原、鈴木(旧姓石川)がお出迎えしました。メインスタッフの一人鈴木にとっても今年は思い出になる1年になり、結婚、おめでたとお祝い事が続き11月より産休に入ります。本人から一言 「お世話になりました。少しお休みをいただいてまた《いたがき》に戻ってきます!」
いたがき赤平本社へ行く!

北海道旅行を開催(第2回)
6月に行われた北海道旅行抽選会で当選された横浜の宮田様母娘。10月14日水曜日から10月16日金曜日の三日間、北海道にお越しいただきました。初日に赤平本店をご案内し、工房やショールームをゆっくり見学していただきものづくり体験では携帯ストラップの制作に挑戦されました。「松尾ジンギスカン」で社長、副社長と北海道の味を堪能され、会話も盛り上がりました。その日のうちに札幌へ向かわれ…後半2日間は札幌、小樽でフリーの時間を楽しまれました。
直営店のおすすめ品

鞍ショルダーの新作、オープンファスナー仕様で開きが良く、出し入れしやすい仕切りがあり、小分けしやすく収納力もある。斜めがけしてカジュアルな装いにマッチします。
TE927 鞍セカンドショルダー

126,000円(税込)受注製作
※内装革製の場合 157,500円(税込)

  • 18㎜ショルダーストラップ(P024同仕様)
  • 105~125㎝ 5段階調節 すべり止め付
  • 前ポケット、後ポケット、内装平ポケット、内装吊りポケット、内装カードポケット
  • ペン差し×1
  • H235×W330XD110mm 1,100g
つくるプロから使うプロの方へ 革のお手入れ
何故キズが付いてしまうの?
いたがきの鞄をお使いになるとき一番心配な点は「キズが付いたらどうしよう?」「こんなキズが付いてしまった、どうしたことか・・・」ということだと思います。特にスムースの革は表面がつるっとしているため、使い始めはキズが付きやすい状態です。新しい革を顕微鏡でみると、表面が立っていて、例えると青々と生育している草原のよう…。ここに足を踏み込むとそこだけが月のクレーターのように陥没してしまう、これが新しい革にキズつきやすいのと同じ状態です。風が吹いて草が一定方向にねてしまうと上を歩いても損傷がありません。この状態が使い込んだ革と同じです。お使い始めにこまめにお手入れをすると、立っている革の表面がねてキズが付きにくくなるのです。こまめなお手入れがあなたの鞄をキズから守ります。時々表面を撫でてあげるだけでも効果はありますのでぜひお試みください。

麻布十番おすすめスポット

麻布十番おすすめスポット

ご周知の通り、麻布十番の中心、麻布十番大通りには昔からの老舗とおしゃれで小粋なお店が軒を連ねています。横に入った小路にもアラっという素敵なお店が点在しています。

今回、麻布十番店スタッフが街に繰り出し、情報を仕入れて、もちろん自己体験を通して、たくさんあるお店の中から、これぞというお店を皆様にご紹介申し上げます。

プライベート取材を通してご当地~麻布十番~を改めて知る機会をいただき隠れた良さをたくさん発見しました。商業ペースではない家族を中心にスタッフのサポートを得ながら、こじんまりとひたむきに、でも斬新に生きている方々の存在に感動とともに大きな刺激もいただきました。

いたがき麻布十番店はまだまだ足元にも及ばばい存在ではありますが、これからも大事に月日を重ねながらこの街に馴染んでいきたいと思います。


Aドイツ足の健康館 赤い靴

本店は横浜元町にあり、2006 年にオープンした麻布十番店は2代目の芦沢卓人さんがご担当。足に合った中敷をオーダー制作してくれるので足のお悩みがある方におすすめです。ヨーロッパから直輸入されたフォーマルからカジュアルまで幅広い品揃えで、価格は3万円~。あなたに合った靴選びをしてくれる足の健康をとことん考えている靴専門店です。

B総本家更科堀井

麻布十番大通りを六本木ヒルズに向かって歩いていくと左手に、創業200年の老舗 更科そばの本家本元があります。現社長 堀井良教さんで9代目。最上のそばの実の中心部から取れるまっ白いそば粉だけを使った更科そばは昔から伝わる独自の製法で作られています。上品でこだわりのある特製のおそばは4 種類、つゆは辛口、甘口の2種類、お好みに合わせていただけます。ぜひご賞味ください。


C浪花家総本店

ミリオンセラーとして歴史に残る売上を上げた《およげ!たいやきくん》の題材となったたいやきの元祖と言えるお店で、今年創業100周年。3代目神戸守一さんは御歳86歳、個性豊かなキャラクターの持ち主で麻布十番の超有名人、小豆を赤いダイヤと賞賛してその熱い思いを語って下さいました。4 代目 将守さんはチーフとして現場で職人さん達とリズミカルにタイ焼きを焼いています。鉄の型で一つずつ、薄い皮に程よい甘さのアンコがたっぷり詰まったその味は絶品です。アンコを味わうために薄い皮で包まれている感じです。お店はかなり混むので、予約をして後から取りにいくことをおすすめします。


Dとらや帽子店

2代目小杉和子さんがご両親から後を継いで創業60年を迎える帽子専門店、店内にはクラシックな紳士帽から若い女性向けの個性的なデザインまでところ狭しとたくさんの帽子が展示されています。


気さくで明るいオーナーの小杉和子さん

E叙々苑

東京では有名な高級焼肉店《叙々苑》麻布十番店はいたがきのはす向かいにあります。いつも千客万来で著名人のご利用も多いお店です。いたがきが麻布十番に開店した当時、社長もよく利用させていただいたランチは800円ぐらいからあり、嬉しいお試し価格です。

F東京・鏑木(かぶらぎ)分店


本店は金沢で1822年創業の九谷焼窯元の老舗で、東京分店がここ麻布十番にあります。店内は味のある九谷焼の伝統美にあふれています。スタッフの方たちのおもてなしに、上質で心豊かなひと時をお過ごしいただけます。

豆知識
ミニ下駄を玄関に飾ると人の出入りがよくなることから、《商売繁盛、良縁等賑やかな家になる》といわれるそうです。


スタッフ 鈴木さんと塩野さんと

Gポアンタージュ


鏑木商舗のちょうどま裏に位置する、知る人ぞ知る《手作りパン屋さん》 酒屋を営んでいた先代から譲り受け、2003年にそれぞれに外国で修業してきたパン職人(兄)とシェフ(弟)が二人で立ち上げた食材のお店、店内では焼き立てのパンやお惣菜を販売、奥にカフェバーがあり、ランチ・ディナーと本格的なイタリア料理が楽しめます。ランチは1,000 円~、一度お試しの価値あり!いたがきスタッフもお客様にすすめられ、今では常連客になりつつあります。


シェフの奥さんと河野さん

取材後記

浪花屋さんの小豆は北海道十勝産、更科堀井さんのそば粉は赤平の近くの雨竜産、ポアンタージュさんの小麦粉は江別産のハルユタカ。 麻布十番では赤平産のいたがきの鞄以外にも北海道産が大活躍しているという嬉しい事実を新発見しました。